一級建築士の萌える囁き~ツインソウルはお前だけ~
「なんで?どうして俺を置き去りにした?」

悔し紛れに海音は萌音を責め立てていた。

「私がいたら話ができないかと思って。それにトイレに行きたかったのは本当ですから」

「俺には萌音みたいな妹はいない」

海音は、平然と切り返す萌音に苛立ちを覚える。

「勘違いさせてた方が都合のいい時もありますよね」

そんな萌音の言葉を遮って、海音は壁ドンをかました。

唇がくっつきそうな程顔を近づけ

「俺の気持ちを疑ってるのか?」

と尋ねた。

「海音さんの気持ち?そんなの聞いたことな・・・」

後ろからヒールの音が聞こえてきた。

それを佐和田だと確信し、海音は佐和田に見せつけるように、前回とは比較にならない位深く萌音に口づけをした。

目的は佐和田に二人の関係は本物だとわからせるためだったが、次第に萌音の唇の甘い感触に溺れ、海音は口づけを止められなくなっていった。

何度も何度も角度を変えて、萌音の唇を貪る。

「な、何よ。人前で恥ずかしくないの!」

真っ赤な顔をして通り過ぎる佐和田の声を聞いても、トイレに向かってくる人の気配を感じても、海音は口づけを止めることができずにいた。

トイレの前だということも忘れて、うっとりと舌を絡めていたとき、萌音が思いっきり海音の足を踏んできたため我に返った。
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