転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
 その頃まで、自分がここにいるとは限らないけれど――なんて思ってしまうのは、少し気が立っているのだろうか。

「そうそう、やっぱりお父様とザーラと、また顔を合わせなければいけないみたい。別に会わなくても困らないのにね。早く婚約式が終わればいいわ」
「なにかあったのですか?」
「うん。さっき、陛下の侍従がお手紙を持ってきてくれたのよ。明後日、ふたりを招いて昼食会を開くから、厨房の人達とメニューを考えるようにって」

 いつもなら、招待客のためにメニューを考えるのは、ヴィオラにとって最も楽しい役割だった。オストヴァルト帝国と相手の国の食材を上手に組み合わせて、ヴィオラがアイディアを出す。
 それを厨房の料理人達が皇宮での食事にふさわしい洗練された形に進化させて、招待客に提供するのだ。
だが、今回ばかりは気が乗らなかった。ニイファが複雑な表情になる。

「そんなの料理長に任せておけばいいと思わない? でなかったら、アラムだっているんだし……」

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