転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
 退屈してるからってなんだ。だからって新月宮に侵入するというのはどうなのだ。
 リヒャルトはどう思ったのだろうと彼の方をうかがえば、口の端がひくひくとしている。どうやら、笑いをこらえているようだ。

「退屈なら、俺と一緒に剣術の稽古をするか? こちらの剣にはまだ慣れていないだろう」
「それでも退屈なものは退屈なんだ!」

 どうやら自分が仲間外れにされたと思っているようで、かなり機嫌をそこねているようだ。
 よく考えたら、このところ皇帝一家とヴィオラ、イローウェン国王夫妻という組み合わせで食事会が行われる時には、毎回タケルは外されていた。
 同じ満月宮の住民なのに、それでは面白くないと思っても当然だ。リヒャルトはそんなタケルに少しあきれたように息をついた。

「――ダメだと言っても、行くんだろうな、君は」
「俺がひとりの時には出かけるぜ!」

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