転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
 大きなスプーンで、土鍋からふわふわの卵をすくって小皿に取り分ける。
 皇妃は慎重にそれを冷ました。口に入れても大丈夫なほど冷めたのを確認してから、そっとスプーンを口に運ぶ。

「……おいしい!」
「よかった。これなら、陛下も召し上がってくださると思うんです。ベースは鶏で出汁をとった野菜スープです」

 卵が入っている分、お腹の持ちもよいだろう。卵は栄養が豊富で病人食にはもってこいだ。
 食事ができないほど弱っているのならば具材は不要だろうが、皇帝はそこまで弱っていなそうだから、具もあった方が満足感が高くなるだろうという判断だ。
 ふわふわとした食感が楽しいし、スープがジワリと染みてくるのもいい。温かいものを胃に入れれば、身体全体も温まってくる。
メレンゲを作るのは少々大変だが、厨房の料理人ならなんなくこなしてくれる。
もう一口食べた皇妃は、ほっとしたような笑みを浮かべた。

「そうね。これなら召し上がってくださると思うわ」
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