転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
「――あれは、ちょっとけばいだろ」
「それは、タケル様の好みの問題でしょ?」

 むっとしてヴィオラは返す。問題なのはタケルの好みではない。
 親子で女性の好みが似るなんて話を聞いたこともあるから、リヒャルトもああいう大人っぽくてきれいな女性が好きだったらどうしよう。
 自然と自分の身体へと視線が落ちる。女性らしさ皆無。胸はぺったんこだし、手も足も小さい。
 このまま大人になれないのではないか、大人になったとしても、こんな体型のままなのではないかと時々不安に襲われる。

「――そんな顔するなって。それより、騎士団の稽古でも見に行かないか? 今日、リヒャルトはそっちに行っているんだろ」
「……行く」

 満月宮から騎士団の訓練所は、そう遠くない。
 独身の騎士団員達が住む官舎もすぐ近くにある。
 いざという時に、当直の番ではなくても、すぐに皇帝のいるところに駆けつけられるようにということから、こういう配置になっているのだそうだ。
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