転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
「な、なに言ってるんですか、リヒャルト様!」

 こういう空気には慣れていない。
 思いがけない告白を、父の目の前で聞かされてしまった。本当に、こんな言葉をかけられたら、舞い上がってしまいそうになる。

「――私は幸せです。今のままでも、十分」

 踵を上げ、背伸びをして少しでもリヒャルトと顔を近づけようとする。

「リヒャルト様の言ってることは半分くらいわからないですけど。でも、幸せです」
「そういうことだ、イローウェン王。俺は俺の意思で、ヴィオラにそばにいてほしいと思っている。もちろん、あなたが危惧しているのは、ヴィオラが不幸になるということだろうが――」

 父は、そんなことなどまったく気にしていないことも知っているだろうに、リヒャルトはあえてそう付け足した。
 まるで、父を許さないとでも言っているかのように。

「私、今幸せだって言ったばかりじゃないですよ!」

 リヒャルトのそばにいられたら、不幸になんてならない。
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