転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
「俺は、君を尊敬している。だから今の君に答えを出せとは言えない。ただ、君のそばにいることを許してほしい」
「……それって、すごい愛の告白みたいに聞こえます。大丈夫です、ちゃんとわかっています」

 リヒャルトの手を取り、ひっぱりあげるように力を入れる。
 もちろん、ヴィオラの力でリヒャルトが持ち上がるはずもないのだが、彼はすなおに引っ張り上げられてくれた。

「私が大人になるまで、待っててくださるんですよね? 大丈夫、すぐに大人になりますから!」

 子供の仮面は、いつまでもかぶっていられない。

(一番近くにいる許しが欲しいのは、私の方ですよ、リヒャルト様)

 言葉には出さず、心の中でそう思う。

「そろそろ行きましょう」
「そうだな」

 いつか、あなたにふさわしくなれる日まで。
 このままでいることを許されるだろうか。

「今日は、イチゴ大福です。今シーズン最後のイチゴですからね!」
「わかった。ヴィオラはいくつ食べるんだ」
「ふたつ!」
「――欲張りだな」
「欲張りでもいいんですよ!」

 明るい空に、ヴィオラの笑い声とリヒャルトの笑い声が重なって響く。
 肩越しに空を見上げてヴィオラは誓う。
 いつか、あなたの隣に立つのにふさわしくなる日まで。歩みをとめることはないのだ――と。

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