転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
 国にいた頃、ヴィオラはたいていニイファとともに食事をしていた。ニイファが相手をしてくれなかったら、ひとりでテーブルにつかねばならなかった。
 年に何度か、どうしても外せない時には、ヴィオラも国王夫妻の食卓に招かれることがあったが、いつもヴィオラは会話に入ることを許されなかった。異母兄、異母妹が父の関心を引いているのを、テーブルの端から見ているだけ。
 たしかにテーブルに並んでいたのは贅を尽くした料理だったが、ニイファとふたりきりで食べる料理の方が何倍もおいしかった。

(……早く終わればいいのに)

 あの頃と同じような気持ちが戻ってくる。
 美しく盛り付けられている料理も、ヴィオラの関心は引かない。
 この場を気まずいと感じているのは、ヴィオラだけなのだろうか。顔を上げることもできず、ただ、目の前の料理を見つめている。

「――ヴィオラ」

 不意にリヒャルトが声をかけてくる。
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