転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
 父は笑って見せたけれど、どことなくぎこちないようにヴィオラには思えた。やはり、皇帝にはかなわないという意識が働くのだろうか。

「……さすが帝国のお料理ですこと。どれも、目に鮮やかで美しいだけではなく、お味もよろしいんですもの」

 ザーラが感心したように料理を褒める。
 太陽宮にいる料理人達は、普段は、政にあたっている役人達と、太陽宮で昼食をとる貴族、皇帝の食事を作っている。満月宮にいる料理人達が、皇帝の私的な食事を補佐しているとすれば、太陽宮の料理人達は、公的な食事を補佐している。
 いずれにしても、一流の腕を持った料理人のみが腕を振るうことを許されているのだ。

「……それは、ヴィオラ姫の功績によるところも大きいな。ひょんなことから、料理に詳しいことを知る機会があったのだ。おかげで、ミナホ国と国交を開く際にも大いに役に立ってくれた」

 料理に詳しいなんて、父とザーラの前では見せたことはなかった。
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