かりそめ婚ですが、一夜を共にしたら旦那様の愛妻欲が止まりません
今日は土曜日で仕事も休み。長嶺さんは外出すると言って朝から不在だった。

休みだからといって、特にすることもなく時間を持て余すくらいなら家で仕事をしようと、今日は一日パソコンに向かって作業をしていた。気づくと日も暮れて、お腹も空いてきた。

時刻は十九時。

――芽衣、もしかしたら夜は少し遅くなるかもしれない。ちょっとしたものを夕食に作っておいたから食べてくれ。

長嶺さんはただでさえ仕事が忙しいというのに、わざわざ私のためにグラタンを作ってくれた。

いつの間にこんな料理作ったんだろ?

時間の使い方がきっと上手なんだね、見習わなきゃ……。

ちょっとしたもの、といってもグラタンなんて私にとってはごちそうだ。もちろん自分では作れない。

長嶺さん、そういえばどこ行っちゃったのかな?

仮の夫婦とはいえ、彼と一緒に過ごすようになってから一度もデートらしいこともない。お互いに仕事が忙しいからというのもあるけれど、最近、なぜか長嶺さんをもっと知りたいなんて思うようになっていた。

あー! だめだめ、結婚なんてまだしたくないんだから!
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