かりそめ婚ですが、一夜を共にしたら旦那様の愛妻欲が止まりません
「あっはははっ! うっそでしょ!? 芽衣さんってば、ほんと可愛いんだから!」
サロンで朝を迎えたその日の夜、私は今度こそ婚姻届に恭子さんのサインをもらうべく長嶺さんと三人で有楽町のとある居酒屋へ来ていた。そこで、私が恭子さんのことを「ずっと女性だと信じて疑っていなかった」と言うと、私の真向かいに座っていた恭子さんは面食らった後、盛大に大笑いした。
「そ、そんなに笑わないでください。ほんとに気づかなかったんですから……だって、恭子さん、すごく綺麗だし」
「ふふ、芽衣さんこそ可愛いし、お世辞も上手ね。はい、サイン書いたわよ」
恭子さんのサインと印鑑を押された婚姻届を手渡され、それを受け取ると横に座っている長嶺さんがぐっと肩を寄せて覗き込んできた。
「男の名前で書かれると、やっぱりムカつくな……」
「なによ、私だって芽衣さんのこと気に入ってたんだから、せめて婚姻届に名前を並べるくらいいいじゃない」
保証人欄に、“佐伯恭一郎”と書かれた文字を見て長嶺さんが眉間に皺を寄せると、恭子さんがツンとそっぽを向いた。
相変わらず恭子さんは綺麗だし、肌もきめ細かく、流れるような髪からはいつもいい匂いがする。
やっぱり恭子さんが男性だなんて信じられない。どっからどう見ても女性だよね……。
「芽衣さん、ごめんなさいね。誤解させるようなことしちゃって」
恭子さんがしゅんとしながら軽く俯くと、私はそれを全力で否定すべく大げさに首を振った。
「あれは……違うんです。私が勝手に勘違いして――」
サロンで朝を迎えたその日の夜、私は今度こそ婚姻届に恭子さんのサインをもらうべく長嶺さんと三人で有楽町のとある居酒屋へ来ていた。そこで、私が恭子さんのことを「ずっと女性だと信じて疑っていなかった」と言うと、私の真向かいに座っていた恭子さんは面食らった後、盛大に大笑いした。
「そ、そんなに笑わないでください。ほんとに気づかなかったんですから……だって、恭子さん、すごく綺麗だし」
「ふふ、芽衣さんこそ可愛いし、お世辞も上手ね。はい、サイン書いたわよ」
恭子さんのサインと印鑑を押された婚姻届を手渡され、それを受け取ると横に座っている長嶺さんがぐっと肩を寄せて覗き込んできた。
「男の名前で書かれると、やっぱりムカつくな……」
「なによ、私だって芽衣さんのこと気に入ってたんだから、せめて婚姻届に名前を並べるくらいいいじゃない」
保証人欄に、“佐伯恭一郎”と書かれた文字を見て長嶺さんが眉間に皺を寄せると、恭子さんがツンとそっぽを向いた。
相変わらず恭子さんは綺麗だし、肌もきめ細かく、流れるような髪からはいつもいい匂いがする。
やっぱり恭子さんが男性だなんて信じられない。どっからどう見ても女性だよね……。
「芽衣さん、ごめんなさいね。誤解させるようなことしちゃって」
恭子さんがしゅんとしながら軽く俯くと、私はそれを全力で否定すべく大げさに首を振った。
「あれは……違うんです。私が勝手に勘違いして――」