【短】舞散れ、冬の香り。
「内海さんさ、入社当時からシャキッとしてたじゃない?俺、ずっと格好いいなって思っててさ」
ぽつり
私を腕の中に埋めたままで、小松くんは呟く。
独り言を言っているようなテンポで。
「あぁ…この人は、正々堂々とその場その場の戦場を戦っていくんだなぁって思ったら…もう、駄目だった。好きになってた」
今はまだ、就業時間内で。
ここは、鍵のかかっていない、資料室。
そんな緊張感の中、私たちは何をしているのか。
なんで、こんな時に思わず赤面してしまうような、どストレートな告白を受けなければならないのか…。
私は古松くんの腕の中で、未だ何も言えずに彼にもたれるようにして、考え込んでいた。