君と紡ぐ物語は、甘くて愛おしい。


授業が始まり、プリントにクラスと名前を書く。
書き終わってシャーペンを置いた彼女の名前を見た。勿論名前は知ったけど。

そこまで丁寧に書いてる様子ではなくて、ただ書いておきました感はあるけど、本気で書いたら相当上手いんだろうな、と何となく感じた。

…ん?

クラスを見て違和感を感じた。
俺が2部で、彼女が3部だから、それはいいんだけど…何で学年を表す数字が俺と違うんだ?


「ん?どうかした?」


そう小声で聞かれてはっとする。
そんな凝視してたか、俺!


「え…何驚いてるの?」


そう聞かれて、純粋に疑問に思ったことを口にした。


「待って、先輩ってこと?」

「貴哉くんが新1年生なら、そうなるね」


と、彼女は驚く様子も無く淡々と言う。


「えええ…」


授業の合間の休み時間になって。
謝っておこう。


完璧に同級生だと思ってた。
身長はおそらく150cmも無くてだいぶ小柄。

俺も168cmと、そこまで大きな方ではないけど、そんな俺からしても小さい印象が強い。
全体的に華奢な、いかにも女の子って感じで、なんだったら年下にも見えるくらい。

絶対、生意気な後輩って思われた。


「あの…さ、ごめん」

「どうしたの急に」

「普通に同級生だと思って、思いっきりタメ語で、その上飛鳥ちゃんとか呼んじゃったから…。何だこの生意気な後輩は!って、思われたかなーって」

「別にそんなこと思ってないよ。新入生だろうなーって思ってた上で喋ってたし」


…へ?そういう人もいるんだ。
そう思っていると、先輩後輩あんまり気にしないから、普通にしててほしいとのこと。

それで俺は、少しだけ調子に乗ってみることにした。


「…んじゃあ、飛鳥ちゃんって呼んでいいんだ」


若干控えめな言い方をすると、彼女は面白そうに目を細めた。


「そんなにそここだわる?」


彼女は、ふふふっと声を上げて笑う。
ああ…こんなに自然に笑う子なんだ。

…いや、その前にさ。
控えめに頑張って言ったのに!


「そんなに笑わなくてもいいでしょー…?」


彼女と少し喋ってて分かった。
もっと一緒にいたい。


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