君と紡ぐ物語は、甘くて愛おしい。


脳内語りしてるうちに、なんか話進んでたんだけどっ?!

誰だ、レナちゃん!


「話聞いてなかったでしょ」

「レナちゃんって誰?」

「事務所とかは入ってないみたいだけど、フォロワーめっちゃ多くて、うちも好きなの」


ふぅーん…知らんっ!


「レナちゃんぽいのどれだと思う?」


凜は自分のカメラロールを見せてきた。
自撮り写真ですか。

はぁ…よく人に見せられるよな、こういうの。あ、貴哉くんと水族館行った時の写真、まだホーム画に設定してたわ。

人のこと言えなかったわ。あははぁ。


「レナちゃんぽいと言われましても…」


分かんねっつってんねん!
はいっ、似非関西弁が飛び出した所で。

んー、まあとにかく、このレナちゃんはオルチャンとかチャイボーグ好きそうだなってのは分かった。

私もメイクとかは好きなんでね、そこら辺は理解できます。

で、服装か。
男ウケよりも女ウケという所か。
可愛くて女の子らしいというより、強くて憧れる女性って感じか。


「だったら、これとかは?スリットが入っていて大人っぽいしさ、凜は背高いから様になると思う。時期的にも丁度良さそう」


茶色の…いや、ブラウンの、ニットワンピ。

だけど、凜は唇を尖らせて不満げだ。

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