君と紡ぐ物語は、甘くて愛おしい。


「昨日あんなことしておいて、後出しみたいだよね。ごめんね。
でも、友達って立場で支えるのに限界あるなって感じて。
話聞いてあげるだけじゃ、俺もう足りないや」

「…あんなこと?」

「そのっ…抱き締めた、から…」

「ああ…」

「今もほら、無許可に手握ってる」

「うん…そうだね。
でも別に、嫌な気はしてないよ」


飛鳥ちゃんの表情から、考えが読めない。

だからって諦めるわけにはいかない。
そんなの理由にして、また逃げるわけにはいかないんだ。


「だっ…誰かが、飛鳥ちゃんのこと悲しませたり泣かせたりした分だけ…いや、それ以上にもっと、俺がいっぱい笑顔にするから!」

「…はい」

「俺と、付き合ってください」


飛鳥ちゃんはポカンとしていた。
また別の意味で何考えてるのか分からない。

…あれ?俺、ちゃんと好きって言ったっけ?


「ああっ…あの」

「え?」

「俺、飛鳥ちゃんのこと、好きだよ、大好きだよ」


そう俺が言うと、飛鳥ちゃんは頬から耳まで赤くした。

照れてる…?


「にっ、2回も言わなくていいっ…!」

「好きだよ、だけじゃ足りないよなって思って。
大好きも…」

「っ…じゃなくて!」

「へ?」

「その前のやつ…!大好きな女の子に云々かんぬんって」


ああ、あれもカウントされるの?

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