君と紡ぐ物語は、甘くて愛おしい。


「あっ、蛙とトカゲもいるよー!」

「へっ?」

「ん?ああ…貴哉くん、両生類とか爬虫類苦手な人?」

「ううん。飛鳥ちゃんがまさか興味示すと思わなくて」

「ああ…普通の女子なら、蛙苦手か」


そんな、普通の女子じゃないみたいな。

そしてお目当てのチンアナゴとニシキアナゴ。


「可愛い…」


そう言って見てる飛鳥ちゃんも充分可愛いですよ…?


「この子達、特に何するわけじゃないけど、ずーっと見てられるよね…」


なんて言い出して、動く気なんて無いようだ。
別にいいけど。時間は沢山あるし。飛鳥ちゃんの、夢中になってる可愛い姿も見れるし。

ねえ知ってる?ほんの50センチ横で、同じように目キラキラさせながら眺めてる5歳6歳の女の子がいること。後ろから見たら、飛鳥ちゃんもそこそこ小柄だから、小学生の姉妹だよ…。


「ぷふっ…」

「んあ?え?何1人でウケてんの?」


思わずツボった俺の方に怪訝な目を向ける。


「ううん…可愛いなって…ふふっ…」

「何がだよー!アナゴ可愛くて笑わないじゃん!」


アナゴが可愛くて笑ったわけではないんだよなぁ。


「そろそろ行こっか、ペンギンとかイルカとかいるでしょ!あ、でもまた来たい」

「うん、いいよ。俺も可愛いの見れるし」

「でしょでしょ!」


きっとアナゴ達のこと可愛いって言ってるんだろうけど、俺が見たいのは飛鳥ちゃんの可愛い所だからね…?なんて。

くさい台詞を言いそうになった。


< 73 / 273 >

この作品をシェア

pagetop