君と紡ぐ物語は、甘くて愛おしい。
来た電車に乗り込むと、椅子が空いていた。
2人並んで、座る。
さすがの俺も、肩やら脚やらの露出には慣れてきた。
…少なくとも朝よりかは。
座ってから、飛鳥ちゃんは静かだった。様子を見てると、電車の揺れに合わせて飛鳥ちゃんもユラユラしてる。
疲れちゃったかな。電車の揺れも気持ち良いもんね。眠っちゃうよね。
…え?眠ってる?はやっ!
なんて思って少し驚いてると、彼女が肩に寄りかかってきた。
か…かっ…肩ズンってやつですか、先輩。
飛鳥先輩、やりますね。俺は見事にドキドキさせられてます。さすが半年誕生日が早いだけあります。
…こんなこと、素でできちゃうなんて、恐ろしい。そして、そんな小悪魔飛鳥ちゃんを好きになっちゃった俺は、きっと一生振り回されるんだろうな。
どうせ振り回されるなら、“彼氏”ポジションで振り回されたいものだけど。
降りる駅の2駅前を出発する。何となくの俺の勘ではあるけど、飛鳥ちゃんはきっと寝起きが悪い。
決め付けはいけないな。だけど、今のうちに起こしておこう。
うっかり終点まで行くよりかは、良い所に起こしやがって!って俺が悪者になる方がマシだ。
「飛鳥ちゃん、もうすぐ着くよ」
…何の反応も無い。普通に走ってる電車の中で声をかけただけじゃ起きないか。
相変わらず何の警戒心も無さそうに、俺の肩で寝息立ててるし。