3月生まれの恋人〜Birthday present〜
多分、こんな風に誰かを求めるなんて

初めてで・・・それでいて、最後なんじゃないかと漠然と思った



『ま、好きな女を欲しいと思っちまうのは、男の抗えない性ってやつだよなぁ・・・』



先輩はそんなことを呟くと、じっと俺を見据える



『俺なら貰うな。』



『そんな簡単に・・・』


『バカ!
そんな悩むくらい好きな女なら、どんな事をしても手に入れろっつってんの!

馬鹿みたいに尻込みしてたら他のヤローに持ってかれんぞ!

それとも躊躇してる間に他のヤローに抱かれちゃってもいいわけ?彼女』



“想像してみろよ”


先輩にそう言われ、素直に想像してみて、ゾッとした

俺以外の腕が、侑月を抱きしめるなんて、絶対に許せない・・・

もう、誰かに侑月を譲るなんて考えられない


先輩は、顔色を変えた俺を確認すると、満足気に頷いてみせ



『簡単だろ?

たった一人と思える相手は、絶対に手放せないもんだよ。』



自信満々に笑みを浮かべてそう言った。







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