一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
それも全て俺が愛人の子だったからという事と繋がって、その全てを理解したと同時に自分に絶望した。
子供の噂というのは時に残酷で1日にしてあっという間に広まり、学校でも孤独になった。
屋敷でも学校でそんな風に言われているという話は広がり、ついには使用人達も俺の前で平気でその話をするようになった。
なんでもそこは別邸で本邸は別にあるらしい。
そしてあの男の本妻は数年前に事故で死に2人の間に何故か子供は居なかったらしい。
古くから続く貿易企業の御曹司に跡取りがいないという危機感から連れて来られたようだ。
当初は俺らを引き取るのにだいぶ揉めたらしいが、あの男の父親が死んで全ての権限があの男のモノになった。
会社も地位も力も、そして俺ら親子も。
遊び相手との間に生まれた俺をまるで1つの駒のようにしか見ていないあの男を心底恨んだ。
あの男を恨んで、母親を恨んで、周りの人間を恨んで、自分を恨んで、世の中を恨んだ。
そんな自分の居場所なんて何処にもなくて、いつしか死んだら楽になれるんじゃないとさえ思うようになっていた。