一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》


だから普段絶対に言わないような言葉を放ってしまうほど傷ついて、それに動揺して逃げ出した。


これはもう〝好き〟以外の何ものでもない。








例えそうだと分かっても、この想いを紗江の代わりに代弁する事は私には出来ない。

でもだからといって知らぬフリなんてもっと出来ない。






今の私にはこれくらいしかできないけど、私も彼女にしてもらったように少しだけ背中を押す。














「紗江ね?最近の片瀬くんが余所余所しくて寂しいって言ってたの。それで今日は片瀬くんを待つんだって定時で仕事終わらせてずっと待ってたよ。」

『え、、、?定時から今の時間までですか、、?』

「そうだよ。それくらい片瀬くんと話をしたかったんだと思う。きっと片瀬くんと向き合いたったんじゃない?なんとも思ってない相手にそこまでしないでしょ。だから、、本音じゃないと思うよ?片瀬くんが傷ついたようにきっと紗江も片瀬くんの態度に傷ついたんじゃないかな。理由も分からずに避けられたら誰だって傷つくよ。」

『っでは迷惑じゃない、、ということでしょうか?こんな重たすぎる想いなのに。』

「それは紗江が判断する事だよ。片瀬くんは思ったように行動すればいいんじゃない?片瀬くんは今、どうしたい?」









私の言葉にハッとした表情をした片瀬くんはガバっと深々と頭を下げた。


かと思うと次の瞬間、彼は走り出していてその背後は遥かに彼方へ。

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