一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
それが彼と過ごしていく毎に〝結婚〟への憧れは強くなり、生涯を通して彼の側にいる事が出来る約束が欲しいと思うようになっていった。
でもきっとそんな約束なんて、管理職で日々仕事に追われる彼からしたら重荷でしかない。
本気で彼を想っているからこそ、軽々しく〝結婚〟という言葉も将来の話も言えなかったのだ。
だから彼からプロポーズしてもらえるなんて夢みたいな事、あるなんて思ってなかった。
人目もはばからず声を上げて泣いていると、彼も私と目線を合わせるようにその場に座りこんだ。
そして優しく頭を撫でる。
「真由、、ちゃんと返事を聞かせて?」
少し弱々しく不安げな彼の表情を見て、彼も私と同じだったんだと気づいた。
今は喋る事が出来る状態じゃないけれど、それでも今まで言えなかった想いを必死に言葉にする。
「っ陽介さんがっ、、好きです!ずっと貴方の側にっ、、いたいって、、困らせたくなくてっ、、ずっと言えなかった、、けど、、、っ、、貴方のお嫁さんになりたいですっ、、!」
困ったように眉を下げていた彼だったが、私の返事を聞くとはにかんだように笑った。
「ありがとう。真由、、っありがとう。今日は、、もう帰ろう。2人の今後についてゆっくりと語らおうか?」
「っ、、うん。」
うずくまったままの私を包み込むと耳元で優しく囁いた。
そして彼に身体を引き上げられ、寄り添うように2人で会社を後にした。
今頃2人もこんな風に早く想いが通じあって、寄り添っていたらいいなと思わずにはいられない。