一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》


冷静になると、なんだか逆プロポーズしているみたいで恥ずかしい。




でも彼にも分かって欲しい。

これは夢なんかじゃないって。



そしてこんなにも暁人くんが好きなんだって。










でも伝わらなかったのか重いと思われてしまったのか彼は俯いたまま動かない。


それでも勇気を振り絞ってそっと彼の顔を覗き込むと、真っ赤な顔をして動揺している彼の姿。

初めて見る彼の姿にときめいて胸が締め付けられる。






するとようやく目が合って、彼は慌ててその場から立ち上がり背を向けた。












『っっ見ないで下さい!!こんな情けない顔を紗江さんにだけは見られたくありません。』







いつも穏やかで冷静な彼の取り乱す姿なんて、滅多に見れるものじゃない。

それになんとも言えない高揚感を感じる。






嫌がる彼の正面へと回る。

すると彼は未だに顔を赤らめていて、私に気づくと直ぐに俯いてしまった。




そんな彼の顔をもう一度覗き込んで、しっかりと目線を合わせて言葉をかける。











「返事、、聞かせて?」

『っ、、紗江さんは意外と意地悪なんですね。〝行きます〟以外の言葉なんてある訳がないと分かった上でっ!』

「だってちゃんと暁人くんの口から聞きたいから。私だって暁人くんに無理させてるんじゃないかって、、不安になるんだよ?」



< 198 / 456 >

この作品をシェア

pagetop