一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
それがどうも引っかかる。
それに、、引き取って後継者に育てるつもりなら、今こうして父親とは違う会社で働いているのはおかしい気がする。
彼の住むこの場所だって、もっと監視のできる環境を望むのでは?
本当は何か理由があるのではないかと思わずにいられない。
そんな事を悶々と考えているといつのまにか彼はシャワーを終え、スーツに着替えていた。
『お待たせしました、紗江さん。行きましょうか?』
「、、うん。」
手を繋ぎアパートを出ると、彼の車に乗り込んで私のアパートへと車を走らせた。
今は無理でもお母さんが亡くなった今、お父さんだけがたった1人の肉親。
だからいつかはちゃんと分かり合えたらいいなと思わずにはいられない。
結婚するならば、皆に祝福されてしたい。
そう思うのは、、私の我儘かな。
穏やかな表情で運転する彼の横顔を眺めながら、そんな事を密かに願ったのは彼には内緒。