一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》


『お疲れ様です。今日はなんだか一段と冷えますね。営業先からの帰り道に紗江さんの好きなコーヒーショップの二号店が出来ていたので差し入れです。川田さんもどうぞ。少し冷めてしまったかもしれませんが。』








そう言って彼は優しく微笑みながら隣の真由ちゃんのデスクにもコーヒーを置いた。


顔を上げてしっかりとお礼を言いたいのに、彼からのプロポーズを妄想してしまっていたせいで恥ずかしくて顔を上げられない。









「あ、、ありがとっ。片瀬くんも外回りお疲れ様っ、、。」

『、、どうかされましたか?もしかして体調が悪いのでは?』











顔を上げない私を不審に思った彼が私の顔を覗き込んできて思わず立ち上がった。



「な!何でもないよ!!ごめんね!急ぎの案件があるから資料室行ってくるっ、、!!!片瀬くん、コーヒーありがと!!後でゆっくりいただくね!?じゃあまたね!?!?」










私の挙動不審な態度に驚いた表情を見せた彼にそのまま背を向けて小走りでその場から離れた。


落ち着かせる為に暫く行った所で立ち止まり、大きく深呼吸をした。








1人きりになって、気持ちが落ち着くと後悔が押し寄せる。



折角コーヒーを買ってきてくれたのに彼に対して嫌な態度をとってしまった。

後でちゃんと謝ろうと反省しながら資料室へと足元を見ながらトボトボと向かっていると誰かにぶつかってしまった。






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