一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
一度冷静になって辺りをみまわすが、やっぱりここは彼の部屋。
でも本人の姿がない。
状況が分からなくて少しパニックになっていると玄関から鍵を回す音がして、体が大きく跳ねる。
そのままドアが開く音が聞こえて、ゆっくりと足音がこちりへと向かってくる。
きっとこの足音は彼のもの。
一度廊下の方でピタリと止まった足音。
そして躊躇するようにベットのあるリビングへとまた一歩とゆっくりと近づく音。
何を言われるのか怖い。
ドクンドクンと部屋には私の心臓の音だけが響いているように感じて、ギュッと目を瞑る。
すると何かモノが落ちる音がしてビックリして顔を上げると、そこには今にも泣きそうな表情をしている彼が立っていて手に持っていたであろう袋は下へと落ちていた。
『紗、、江さん、、っ、、目を覚ましたんですね、、つ、、良かった、、です、、。』
涙は出ていないものの、ホッとしたような表情は泣いているように見えて思わずつられて涙が溢れた。
そんな私の姿に彼は慌てて近くへと駆け寄った。
そしてベットから1メートル程離れた所で止まった。