一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》


何度目か分からない溜息を小さくついて、パソコンへと意識を集中させた。






暫くパソコンを叩いていると後ろから部署へと戻ってきた部長から急に声を掛けられた。




「柏木くん。少し大事な話があるのだが、今いいかね?」

「私、、ですか?」








部長の改まった物言いに、何事かと戸惑っていると隣の真由ちゃんとも目が合った。

きっと真由ちゃんも同じ事を思った筈だ。





これは仕事の話ではないな、と。




不安げに立ち上がって部長の後をついていく。









たどり着いたのは人事部。


何故人事部、、?

まさか人事異動?





異動もなにも他所の部署に希望を出した事もない私がここへ連れてこられる意味が分からない。

混乱しながら更に奥の部屋へと進むと人事部長が立ち上がりその隣に庶務課の部長が並ぶように私と向かい合う形となった。











「そんなに不安そうな顔はしないでいい。悪い話ではないんだよ。」



戸惑いと不安が顔を出ていたらしく、困ったように笑って人事部長は優しく声を掛けてくれた。







「、、ではどういったお話でしょうか?」



緊張しながらそう問いかけると真剣な表情で口を開いた。

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