一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
『紗江さんが、昔から年下が恋愛対象外なのは知ってます。だから直ぐに返事はしなくていいです。俺の気持ちを知ってもらえて、それで周りの人達にもそれを理解してもらえれば今はそれだけで満足です。俺はその為だけに日本に帰ってきたんですから。』
熱い視線に甘いセリフ。
随分と会わない間に変わった彼。
そんな彼を脳が対処しきれなくて再びフリーズしていると、優しく手を引かれた。
『困らせてすみません。、、取り敢えず帰りましょうか?立ち聞きしてしまったんですが、今日は実家に帰られるんですね?送ります。』
「えっ、、!?あ、うんっ、、!」
そのまま手を引かれ、口を手で押さえている真由ちゃんの横を通り過ぎて庶務課を出て社内の廊下を引かれるがまま歩く。
すれ違う同僚からは好奇な視線を受け、恥ずかしくなり手を振り払おうとするが固く繋がれた手は離れない。
「っ、、、!」
ここで騒いでも余計に好奇な目で見られるのが分かっているから、今は彼に繋がれたまま歩くしかない。
俯きながら足早に会社を出てから、周りに人がいない事を確認してから声を上げた。