一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》


どれくらいそうしていたのか分からない。


瞬きをしなくても何故が目が乾かなくて、彼との思い出が走馬灯のように駆け巡る。










初めて会った日の事

弟のように可愛い笑顔

徐々に大きくなっていく背丈

久しぶりの再会

大人びた姿

社内で告白された日

戸惑いと幸福

女として愛される喜びを知った日

何気ない穏やかな日常











彼と過ごした日々はどれも輝いていて眩しい。




走馬灯というのは現実から思考が逃げだそうとしている時に見えるものだと以前誰かが言っていたのを思い出した。






じゃあ彼は夢、、?

















「、、お客様、、、?大丈夫ですかっ、、?」





その声にはっと我に返った。


慌てて横を向くと心配そうな声で話掛けてくれる女性スタッフさんらしき人影がぼやけて見える。


そこでようやく気づいた。
























自分が泣いている事に。




そして同時にその涙の理由を理解した。
































私は彼に振られたのだと。




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