一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
私の叫びに綾ちゃんが更に力を強めた。
綾ちゃんの温もりに包まれると隠していた真っ黒い感情の蓋が開いていく。
その1番奥に閉まっていた本音がとうとう口から溢れた。
「別れたくないよっ、、!別れたく、、ない!!!!さよならだなんてっ、、嫌なのっ!!!!!」
子供に戻った様に、いや、、子供の頃だってあまり本音を口にしなかった。
私は長女だから頼れるお姉ちゃんで居なきゃいけないってそう思って生きてきた。
わがままだって言った事なんてない。
だからこんな風に口に出すのは初めてで、一度外れた蓋の閉め方が分からない。
「っ、、嫌いになった訳じゃないならっ!諦められない!!!だってこんなにも暁人くんの事が好きだからっ、、!」
一気に言葉を吐き出した。
そのせいで酸欠になりそうになって必死に空気を吸い込む。
ハァハァと肩で息をする程に。
小さな綾ちゃんの手が私を落ち着かせるようにポンポンと背中に触れる。
その規則正しいリズムに冷静さを取り戻していく。