一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
スーパーへ寄って土日分の食材まで買い込むと5袋分にもなってしまった。
5袋分の重みが両手にズシリと感じると、さすがにこれは買い過ぎたなと苦笑いしてしまう。
そんな私に気づいたのか、一歩踏み出そうとすると両手に持っていた袋を彼から全部奪い取られた。
『さぁ、帰りましょう。』
5袋を軽々も持ち、私を置いていくようにスタスタと歩き始めてしまう彼に慌てて声を掛けた。
「暁人くんっ、、いいよ!ちゃんと自分で持つよ!!」
『これくらいさせて下さい。只でさえ、手を離されて手持ち無沙汰だったんですから。』
「でも、、重いでしょう?うちまでまだ少し距離あるし。せめて半分は持たせて?」
『じゃあ空いた方の手、繋いでくれますか?』
「え、、?それは、、ちょっと、、。」
『それならこのままで。両手塞がってないと無理やりにでも手繋ぎたくなりますから。』
「っじゃあお言葉に甘えます。」
『はい、そうして下さい。』
振り返りながら微笑んでくれる彼の表情があまりにも優しくて、つい俯いてしまう。
だって彼の年齢を忘れてしまいそうになってしまうから。
彼はあくまでも年下で、それでいて弟のように可愛かっていた男の子なのだから。