一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
そんな光景が目に浮かんで思わず、立ち上がった。
色んな人にここまで連れて来てもらった。
その想いを無下にする事だけは絶対にしてはいけない。
送り出してくれた皆の顔が走馬灯の様に浮かんで、冷え切っていた身体に熱が戻る。
居ても立っても居られなくなって、部屋から飛び出し隣の大きな扉の前に立つ。
大きく深呼吸をして拳をドアに向かって振り上げようとした時、私の気配を感じであろう芳川さんが口を開いた。
「さて、面接者も痺れを切らしたようですしお話はこの辺にして面接を初めましょう。随分と待たせてしまって申し訳ないですね。先方は怒っているかもしれません。」
『それは芳川さんが勝手にっ、、、!』
「私は出ていますので終わりましたら、お呼び下さい。」
『待って下さいっ!何故芳川さんが出ていくんですか!?』
「、、副社長の秘書選びですから副社長の一存で決められて下さい。嫌なら直ぐに面接を終え追い返せばいいのです。簡単な事ですよ。私は副社長の意思に従いますので。それでは失礼します。」
会話が終わると目の前のドアが開いた。
出てきたのは勿論、芳川さんで部屋へとグッと背中を押され扉を閉められた。