一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
あとから社長から聞いた話だと親族が反対していたのは本当に最初だけで、私達の真面目な働きや真剣な関係性を高く評価してくださっていたのだとか。
当初何も見ようとせずに強く反対してしまった手前、堂々と応援する事は出来ずにいたが横から私を掻っ攫われるかもしれないと危機感を覚えた重役達はあの手この手を使って私と相手の方を会わせないように仕向けたそうだ。
にわかに信じられない話だったが、当初1番反対していた重役の方と妊娠発覚後に2人揃って出会した時の事だ。
何を言われるか身構えていると彼の肩に両手を置き〝良くやった!!〟と声を掛けたのだ。
本当に嬉しそうな表情を浮かべて下さったのを見て、あの話は本当だったのだと分かった。
認めて貰えたのが嬉しくて柄にもなくその場で涙を流してしまったくらいだ。
それからの〝私への〟過保護具合は凄かった。
妊娠初期は肉体的にも精神的にもキツい筈だから故郷である日本へと彼と共に配属された。
日本支社の社長と社長秘書として。
少しでも気を抜けば直ぐに足元を掬われるような向こうでの日々と比べると、とても穏やかな日常に驚きつつも帰ってきたのだと実感した。
そんな穏やかな日々もあっという間に過ぎていき、安定期も無事に迎えると同時に今日という晴れの日を迎える事になった。