一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
何事かと隣を見ると苦笑いを浮かべた父が小さな声で呟いた。
「、、先方がどうも待ちきれないようだからここでバトンタッチしようかな。随分と長い年月、彼は待ったんだからこれぐらいのフライングは神様も許されるだろう?」
「それってどういう、、?」
そう父に問いかけた所で目の前に人の気配を感じて視線をそちら向けると愛しい彼の姿が。
「!?!?」
リハーサルではあと数メートル父と歩いて、その先に待つ彼と父が入れ替わって神父様の前まで歩いていくという段取りだった筈。
それなのに何故か早々と手前に彼がいる。
『、、この数メートルも待てない情けない男ですみません。清彦さんもまだ隣を歩きたかった筈でしたのに。』
「いいや構わないよ。もう十分この子の父親をさせてもらった。それにそれだけ紗江を必要としてくれているんだろう?父親としては最高に嬉しい話だよ。、、後は頼んだよ。」
そういうと隣から父が離れた。
そして代わりに彼が手を差し伸べた。