【女の事件】とし子の悲劇~2・5世帯のなみだ
第22話
さて、アタシと離婚をしたクソッタレは、別の病院に勤務していた看護婦さんのお嫁さんと再入籍をして、新しい暮らしを送っていた。

義父母は、新しいお嫁さんが作る手料理のほうがおいしいと言うて喜んでいた。

クソッタレの新しいお嫁さんは、クソッタレと結婚後は専業主婦をしていた。

義父母の表情はにこにこ顔になっていて、毎朝義弟に目玉焼きを焼いているので、助かっていると言うていた。

義父母は、アタシのことをボロクソに言うたあと、今のお嫁さんのことをほめちぎっていた。

アタシは、クソッタレの家に対するうらみをさらに高めていた。

2016年8月20日のことであった。

義弟が勤務している志度の工場にて…

この日、親会社の社長さんから会社の業績が上向きになったので、従業員さんたちにごほうびとして、金一封が配られた。

従業員さんたちは一列に並んで、金一封を受けとるのを待っていた。

けれど、義弟は自分の金一封を前から6人目の従業員さんがふたつも取ったと怒って、問題の従業員さんをボコボコに殴ったあと、その場から立ち去った。

入江さんがあわてて休憩室から出て行く義弟を止めたけど、こじれてしまった。

「ひろかずさん、どうしたのかな?もうすぐひろかずさんにも金一封が渡されるところなのだよ。」
「いらねーよ!!オレの前から6人目の従業員がふたつも取りやがったのだよ!!」
「そんなことはないよ…従業員さんたちに平等に行き渡るようになっているから…」
「ふざけるなよ!!従業員さんたちのお給料を食い物にした社長からの金一封なんていらねーよ!!」
「ひろかずさん、金一封にはね、お給料3ヶ月分が入っているのだよ。」
「いらねーものはいらねーと言ってるだろ!!入江さん!!あんただろ!!オレをこの工場に入れて他に行くところをなくしておいて、ふざけるなよ!!」
「ひろかずさん。」
「ふざけるなよ!!コラ!!入江!!オレの15の時を返せよ!!返せよ!!よくもオレの進路を勝手に変更したな!!許さないからな!!」

義弟の言葉に対して、入江さんはあきれた声で言うた。

「ひろかずさん…ひろかずさんはタダノ鉄鋼の工場で勤務することやタダノ鉄鋼にお世話になっていることに不満があると言いたいわけなのだね…ああ、あきれたわ……ひろかずさんに長く勤めてほしいから、いろいろと仕事を教えてあげたのに、それを24年たった今になって恩をアダで返すわけなのだね…」

入江さんは、義弟にあきれた声で言うたあと、義弟の前から立ち去った。

義弟が金一封を受けとることを固辞したので、入江さんが義弟に代わって金一封を受けとったあと、すぐに円座町の家へ金一封を届けに行った。

金一封は義父母が一度預かったあと家の預貯金口座に貯金して、義弟が必要な時に使えばいいと言うことになった。

しかし、クソッタレの新しいお嫁さんが金一封の話を立ち聞きしていた。

クソッタレの新しい嫁は『ばれなきゃいいか…』と悪い気持ちが出ていたので、家族がいない時に金一封を盗んだ。

事件は、それから2日後に発生した。

食卓に、義父母とクソッタレと義弟とクソッタレの新しいお嫁さんの4人がいて、いつものように朝ごはんを食べていた。

義父は、義弟がごはんを食べていないのでどうしたのかなと思って、優しく声をかけていた。

「どうしたのだひろかず…朝ごはんをゼンゼン食べていないじゃないか…せっかくひろむ兄さんに新しく来てくださったお嫁さんが焼いてくださった目玉焼きを食べていないじゃないか…みそしるも冷めているじゃないか。」

義弟は何も言わなかったが、義父は義弟に金一封のことを言うた。

「どうしたのだ?せっかく会社からごほうびで金一封をいただいたのに、うれしくないのか?」
「いらねーから断ったのだよ!!」
「どうして断ったのだ…せっかくお給料の3ヶ月が入ったのだぞ…入江さんが心配して、持ってきて下さったのだよ…使い道がないのなら、貯金をすればいいじゃないか…それでいいだろ?」
「そうだ…おかあさん、今日銀行に行って、金一封に入っていたおカネを貯金しておくから…それでいいでしょ?」
「そうしろや…必要な時に使えばいいだけのことだから。」

義父母の言葉を聞いたクソッタレの新しいお嫁さんは、ビックリしていた。

クソッタレの新しいお嫁さんは、知人におカネを貸していたことを思い出したので、気持ちがうろたえていた。

どうしよう…

早く友人からおカネを取り返さないと…

クソッタレの新しいお嫁さんは、友人からおカネを取り返すためにことでん片原町駅の裏の露地へ行った。

その時に、スナックの従業員の友人が男にカネをみついでいたことが発覚したので、さらに問題が複雑になっていた。

クソッタレの新しいお嫁さんが友人との待ち合わせ場所である酒場の露地に着いた時に、友人と男が大ゲンカを起こしていた。

問題の男は、桂一郎さんであった。

「あんたね!!今すぐにおカネを返しなさいよ!!」
「何だよぉ…お前がカネをあげると言っておいて今さら返せだなんて…どういうことなのだよぉ?」
「あのね!!アタシの友人が困っているのよ!!今日中に返さないと困るのはアタシなのよ!!」
「だから、何に困っていると言うのだよぉ?オレには分からないよ…頼むからかんべんしてくれよぉ…」
「あんたね!!アタシがすごく困っているときによくヘーゼンとしていられるわね!!それじゃあ!!借りたおカネは返せないと言うわけなの!?」
「返すよぉ…だけど、昨日知人に誘われて丸亀の競艇場に行って…大当たりしたのだよ…返さなければと思っていたら、知人がソープに行きたいからと言うたけん、ソープ代につこうてしまった…あと、ガールズバーにもつこうてしまったのだよぉ…」
「キーッ!!何なのよあんたは!!目的がゼンゼン違うわよ!!夢を実現させたい!!小さいけれどもジブンのお店を持ちたいから…そのためにはおカネがいると言ったのはあんたでしょ!!それをギャンブルなどにどうしてつぎ込んだりしたのよ!?」

桂一郎さんは、何とか事の次第をおさめるために、カノジョのキゲンをとろうとしていた。

「なあ、頼むよ。」
「何よ!?甘ったれないでよ!!」
「この通りだよ…ガールズバーをはしごしてしまったので、生活のおカネがなくなってしまったのだよ…カネをユウヅウしてくれよ…10万円、いや5万円でもいいからさあ…」
「あんたね!!まともに働いてお給料を稼ぐことを知らないの!?どうしてまともに働こうとしないのよ!?人からカネをセビって生きることしか知らないからこうなったのでしょ!?桂一郎!!人の話を聞きなさいよ!!」
「何だよ!!オドレはいつからオレに冷たくなったのだよ!?」
「意気地無し!!あんたのことは絶対にこらえんけん!!」
「上等だ!!」

桂一郎さんとカノジョは、ひどい大ゲンカのあと露地から立ち去って行った。

それを聞いていたクソッタレの新しいお嫁さんは友人からおカネを取り返すことができなかったので困り果てていた。

その日の夜のことであった。

クソッタレの新しいお嫁さんは、シースルーのネグリジェ姿で眠っていた。

この時、寝室に義弟が侵入してきた。

「うーん…何よぉ…」

クソッタレの新しいお嫁さんが目をさました時であった。

義弟が、刃渡りのするどいギザギザがついたサバイバルナイフでクソッタレの新しいお嫁さんを脅した。

「何するのよ!?やめて!!ング…」
「フザケルな!!」

それから二時間後のことであった。

クソッタレの新しいお嫁さんが義弟からシツヨウに犯されたあと刃渡りのするどいナイフでズタズタに刺されて殺されてしまった。

義弟は、より激しい怒りを込めてクソッタレの新しいお嫁さんをレイプして殺したあと、ズタズタに遺体を切り裂いて損傷させた。

しかし、遺体の処分に困っていたのでオタオタオタオタとさわいでいた。

それを聞いた義父母が『わしらが助けてあげるから…』と言うて、亡くなったクソッタレの新しいお嫁さんの遺体を家から運び出した。

翌朝のことであった。

クソッタレの新しいお嫁さんが詰田川の河川敷でボロボロに傷ついて恥ずかしい姿で亡くなっている姿で発見されたと言うニュースが入った。

香川県警は詰田川の河川敷でヒンパンにレイプ事件が発生していたので、連続レイプ事件で重要参考人となっていた一流大学の大学生のグループにめぼしをつけていた。

捜査1課の刑事たちは、重要参考人の大学生のグループを任意で事情を聞いていた。

大学生のグループは、詰田川の河川敷での連続レイプ事件のことを認めたので、ケーサツに逮捕された。

同時に、クソッタレの新しいお嫁さんをレイプして死なせたことについても容疑が固まったので、大学生のグループは再逮捕された。

事件は解決をしたけど、8月25日頃にクソッタレの家のキンリンの住民が家の家族のことを不審に思うようになっていたので、義弟は工場へ通勤することができなくなった。

8月25日頃のことであった。

アタシは、赤茶色のバッグを持って円座町の近辺に行ってみた。

この時、クソッタレの家の玄関には『忌中』のステッカーが貼っていたので、不幸ごとがあったのではないかと思っていた。

アタシは、キンリンに住んでいる奥さまから事情を聞いてみた。

「あのー。」
「何でしょうか?」
「こちらの家は、忌中ですよね。家族のどなたが亡くなられたのでしょうか」
「詰田川の河川敷で、ひろむさんの新しいお嫁さんがレイプされて亡くなったのよ…あんた知らないの!?」
「いえ。」
「と言うよりもね…どうみてもひろかずの家があやしいと思っているのよ!!」
「あやしい?」
「アタシね…あの日の夜に…ひろかずの両親とひろかずが家からビニールシートでおおわれたひろむさんの新しいお嫁さんの遺体を運び出しているところを見たのよ!!ケータイの動画で撮影したのよ!!近いうちに動画アプリにアップしようかと思っているのよ!!」

どうしてそんな恐ろしいことを…

近所の奥さまは、アタシにこう言いました。

「ひろむの新しいお嫁さんはね、ひろかずにレイプされて刃渡りのするどいナイフで一撃を受けて亡くなったのよ…両親はね、ひろかずが警察に捕まるのがイヤだからインペイ工作をしたのよ!!」
「インペイ工作…それじゃあ、ケーサツに逮捕された大学生のグループは!?」
「香川県警の捜査1課の刑事に、ひろむの新しいお嫁さんにレイプしたことを認めろと言われたのよ…と言うよりも、香川県警の捜査1課の課長がひろかずの両親と旧知の仲だったから…ひろかずを逮捕しないでほしいと言ってカネを握らせたのよ!!そうに違いないわ!!」
「奥さま…」
「絶対にありうるわ!!」

奥さまは、さらにクソッタレの離婚歴についてもアタシに暴露をした。

「あとね、ひろむの離婚歴についてなのだけどね…最初の嫁さんが交通事故で亡くなったと言うけどねぇ…実はねぇ…家のガレージで…ひろむが最初のお嫁さんを車でひいて死なせてしまったのよ…その際にも両親がインペイ工作をしたのよ!!ひろむはこの時、済生会病院の役員に選ばれていた…自分のお嫁さんを車でひいて死なせたことが発覚するのが怖いから…両親があちらこちらに働きかけていたのよ…最初のお嫁さんにはね…死亡時の保険金1億円があったのよ…」
「まさか…保険金目当てだったとか…」
「そう言わざるをえないようね…ホンマにはぐいたらしいったらありゃしないわね…ひろむの家は上級国民だからあなな自己チューになってしまったのよ…他にもひろむはね…ヤーサンともめた際に刃物でヤーサン殺しているのよ…あとね…城東町のヘルス(風俗店)で店の女の子に本番行為を強要していた…だからたったひとりの娘さんを殺されたのよ…上級国民だからといって上から目線で人を見くだしたからザマーミロよ…おーほっほっほっ…おーほっほっほっ…」

アタシは、近所の奥さまからの話を聞いた時『クソッタレの家の親族を血の池地獄へ墜としてやる!!』と怒り狂っていた。
< 22 / 32 >

この作品をシェア

pagetop