【女の事件】とし子の悲劇~2・5世帯のなみだ
第29話
アタシがクソッタレの家を飛び出して以降、日和佐の家ではジワジワと魔の手が忍び寄っていた。

6月1日の県議会で女性議員さんに対してのセクハラヤジの問題で女性議員さんに対して謝罪をしなかったクソッタレは、県議会から強制的に議席返上と辞職を余儀なくされた後は苦しい生活を強いられていた。

片や、徳島県議会は欠員が出たので急きょ徳島市選挙区の補欠議員さんに繰り上げをして欠員を補充することにした。

しかし、その翌々日に補欠の議員さんが急病で倒れて緊急入院となったので、再び欠員が出てしまった。

同じ美波町の選挙区で選挙に立候補をしていた候補者の男性(4位で落選)にお願いをしたけど、断られたので、議会がコントンとしていた。

2017年8月18日のことであった。

徳島県議会の議長さんは、苦渋の決断で一度強制的に議席の返上と辞職をさせたクソッタレの辞職を取り消すことにした。

義父母は、県議会に復帰できることを喜んでいた。

しかし、次の日のことであった。

桂一郎さんが、クソッタレの家にやって来た。

クソッタレが県議会議員に復帰をすることで、じいやんがヤクザの組長から借り入れていた供託金名目の2000万円の借金を踏み倒すつもりだと桂一郎さんは怒っていたので、サイソクにやって来た。

この時は、芹華さんの幼なじみとごまかして和やかな雰囲気で過ごしていた。

帰り際に、家の玄関の前で芹華さんは桂一郎さんに『来ないでと言ったのに、どうして来たのよ!?』と怒っていた。

「あんたね!!どうしてうちに来たのよ!?家に来ないでと言ったでしょ!!」
「あのな芹華よ…オレは手ぶらで帰るわけには行かないのだよ…うちの親分がカンカンに怒ってはるのだよ!!いつになったら2000万円を返すのだ!?返さなかったらこっちにも奥の手があるのだぞ!!また来るからな!!アバよ!!」

桂一郎さんは、芹華さんにアバよと言った後その場から立ち去った。

クソッタレは、徳島県議会の議長から強制的に議席の返上と辞職を命ぜられたのに急に取り消すと言われたので、気持ちがひどく動揺していた。

義父母は、クソッタレに県議会に復帰できるのだからと言うて、もう一度やり直しなさいと諭した。

「真佐浩の気持ちもよく分かるけれども、町の選挙区の候補者の男性が断っったので、他に議員さんがいないのだよ…真佐浩も分かっているだろ。だったら9月3日の本会議に行きなさい!!」
「真佐浩、お願いだから県議会議員さんに復帰して…9月3日にお母さんが車で送るから…おじいさまと一緒に県庁に行って、お願いだから…お父さんは、真佐浩が県議会に復帰して、県民のために働いている姿をみたいというているのよ。」

クソッタレは、9月3日に義母が運転する車に乗って、じいやんと一緒に徳島県庁に登庁した。

9月定例徳島県議会の冒頭で、クソッタレは6月1日に女性議員さんに対してのセクハラヤジの問題で謝罪をしていなかったので、謝罪をするようにと議長から命令されたので、気持ちが爆発する手前になっていた。

クソッタレは、謝罪をしないと言い放ったあと、議長と徳島県知事や関係のない男性議員さんたちの名前をあげてヤクザと付き合いがあることをボロクソに批判したあと『今治で暮らしている知人の組長に頼んでダンプカー送るぞ…県庁の機能をダンプカーでぺっちゃんこにつぶすから覚悟しておけ!!』と暴言を吐いて、議会を放棄したので、議場は大混乱におちいった。

クソッタレがヤクザを使って、県庁の機能をズタズタにこわすと発したことで、徳島県知事が記者会見で『鈴原議員を脅迫罪で刑事告訴する!!』と叫んだので、事態が悪化してしまった。

クソッタレは、県庁を飛び出して新町川の公園まで逃げて来た。

あとから追いかけてきたじいやんが、どうして議会場ブジョク発言を放ったのかと厳しく言うたので、クソッタレはじいやんに思い切り怒鳴りつけていた。

その時であった。

派手なシャツと白のデニムパンツを着ている桂一郎さんが現れた。

「コラ!!鈴原のクソガキ!!話があるからちょっとツラ貸せや!!」

桂一郎さんは、クソッタレとじいやんを車に乗せて眉山(びざん)まで行った。

眉山の頂上の駐車場にて…

駐車中の車の中で、こんな会話が繰り広げられていた。

「とうとうあんたは、6月1日のセクハラヤジの問題で女性議員さんに謝罪をしないと言い放った上に、議会場でうちの親分の名前を使こて、県庁の機能をズタズタにこわすと言うたな…おまはんの議員生命は完全に終わったと言うのに、まだ県政に居座る気でいるのか!?」

桂一郎さんは、冷めた言葉でクソッタレにこう言うたので、クソッタレは桂一郎さんにこう言い返した。

「ああでもしなければ…議員をやめることができなかったのだよ!!オレは…議員さんを続ける意志がないのに…オヤジとオフクロが県議会議員を続けろ…県民のために働いて立派な議員になれと…オレは…議員になりたくなかったのだよ!!だから、ヤクザと付き合いがあると言えば…今度こそやめることができると思ったから…ヤクザと付き合いがあると言うのは…やめるための口実なのだよ…」
「ふざけたことをぬかすな!!オドレのじじいがうちの親分と付き合いがあると言うのに、そんな議員を議長が野放しにしていたことに問題がある…にも関わらず、人手不足を理由に強制辞職を撤回した…ムジュンしているよな…」

桂一郎さんは、ひと間隔開けてからクソッタレにこう言うた。

「オドレのことについては、こっちも興信所を使って調べたんや…オドレはやっぱり、徳島県民のために働いて、立派な議員さんになれる器じゃないようだな…生い立ちもかわいそうだが、オドレは前の前の嫁さんに対してきつい暴力をふるっていたそうやないかぇ…その時は、傷害致死で亡くなってしまった…前の前の嫁さんは、教育ママで連れ子の長男の教育方針が気に入らないからショッチュウ大ゲンカを繰り返していた…そのあげくに、オドレは嫁さんにきつい暴力をふるった上にゴルフクラブで頭を思い切り殴って死なせてしまった…大パニックにおちいったオドレはどうしようどうしようとうろたえた…オドレの両親は、インペイ工作をして…嫁さんの遺体を山中に埋めた…他にもオドレには前科があるからな!!」
「ああ、そうだよ…オレは前科持ちだよ…前科持ちでじいちゃんがヤクザと付き合いがある…だから…オレが県議会にいたら…メイワクになるだけだ…だからやめたのだよ…」
「県議会をやめても、うちの親分からカネを借り入れたことについては見逃すわけには行かへんからな!!他にも、オドレのことについては女がらみのトラブルやヤクザに焚き付けていったことなどの問題があるからな!!」
「やめてくれ!!過去をほじくらないでくれ!!」

クソッタレは、過去をほじくられたら困ると言うたので、桂一郎さんはこう言い返しました。

「そんなに過去のことをほじくられるのがイヤならば、オドレのじじいがうちの親分から借り入れた供託金名目の2000万円を耳をそろえて返すのだな!!」
「2000万円を返しなさいと言いたいのか!?」
「2000万円を踏み倒して逃げるつもりか!?」
「かんべんしてくれよ…じいちゃんは手持ちがないのだよ!!」
「オドレに言ってないわ!!オレはオドレのじじいに聞いているのだ!!」
「分かった…2000万円は返すから…もうしばらく待ってくれないか!?」
「あのな!!あんたのいいわけはもう聞きあきたのだよ!!あんたは他にも大口をぎょーさん(たくさん)こさえとるやんけ…この間も、ヤミ金から数千万を借り入れていた情報が入っとんぞて…他にも大口が…」
「分かった…やめてくれ…この通りだ…」

クソッタレのじいやんは、桂一郎さんにカネを用意すると言うた。

「分かったよ…ただし、3日だけだぞ…3日以内に用意できなかったら恐ろしいことが起こるから覚悟しとけよ!!」

桂一郎さんは、クソッタレとじいやんに3日だけ待つと言うた後、県庁前でふたりを解放した。

その日の夜9時頃のことでありました。

アタシがバイトをしている伊予三島中ノ庄町の国道のバイパス沿いのサンクスに久永さんがやって来た。

クソッタレが県議会の議会場で大声で叫んで議長や関係のない議員さんたちや徳島県知事をブジョクした後に県庁から逃げ出した問題で、久永さんがアタシに助けを求めてきた。

アタシは、陳列ケースに新しく来たお弁当をならべる仕事をしながら久永さんにこう言うた。

「あのね!!アタシはクソッタレねが県議会で暴言の問題を起こして逃げたことについては助けることができんのよ!!アタシにどうしてほしいと言いたいわけなのよ!?アタシはね!!クソッタレ上級国民の真佐浩のことについては助けることはできんけん!!」
「としこさん、私はただ…としこさんに…真佐浩さんを見かけたら知らせてほしいとお願いをしているのだよぉ…真佐浩さんのご両親も心配なされているから…この通りだ…頼む!!」
「アタシはクソッタレ上級国民の真佐浩を見かけたら組長に電話するから…組長に電話して、クソッタレをコンクリづめにして東予港の岸壁へ突き落とすから…あんたね!!いつまでクソッタレ上級国民の家と関わっているわけなのよ!?」
「としこさん…なんでそなな過激なことをするのかなァ…真佐浩さんはヤクザにうらまれるようなことは一切していないのだよ。」
「ウソばかり言われん!!アタシはクソッタレに暴行されたのだから、ヤクザ使ってクソッタレをコンクリづめにしてドラム缶ごと沈めないと気が済まないのよ!!」
「としこさん…真佐浩さんは苦しんでいる…」
「はぐいたらしい(あつかましい)わね!!あんたいつからクソッタレ上級国民の家と関わるようになったのかしら!!アタシはクソッタレからのきつい暴力を受けて心身ともにボロボロに傷ついているのよ!!」
「としこさんのお気持ちはよく分かりますが…」
「久永さん!!アタシは思い切りキレているのよ!!クソッタレが過去にDVの前科があったことをどうしてアタシに話さなかったのよ!!そのことでアタシは思い切りキレているのよ!!」
「そんなことしたら、せっかくのお見合いが台なしになるから言わなかったのだよ!!」
「キーッ!!何なのよあんたは!!もうブチキレたわよ!!久永さん!!いつまで居座る気なのよ!!これ以上居座るのだったらアタシほんとうに組長呼ぶから!!」

アタシは、久永さんに思い切り怒鳴り付けた後に奥の部屋に逃げて行った。

アタシはこの時、クソッタレ上級国民の親族をひとりずつ血の池地獄へ墜として(おとして)焼き殺してやると激怒していた。
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