いない歴=年齢。冴えない私にイケメン彼氏ができました
***
目を開けると、やはり人工的な灯りが目に映った。
その灯りに、心は暖まるはずもない。
求めている笑顔が脳裏に映る。
縋り付きたい、消して欲しい。その笑顔で塗りつぶして欲しい記憶を、引きずり出して鮮明にしていく。
考えたくないと訴えてくる自分を額を小突いて、黙らせて。
(どうしてこうなったんだ……って、思って、ああ。俺が、好きなんて返さなきゃよかったんだって)
それから、話題に上がった”隣のクラスで1番可愛い子”と付き合った。
気分が悪過ぎて適当に相手をしていたら、いつの間にか別れていて。
”仲の良かった女子同士を引き裂いた遊び人”みたいなよくわからないレッテルを貼られる始末で。
(まあ、それはそれでいーんだけど。今も大して変わらないし)
それからだったと坪井は記憶している。
『好きだと寄ってくる女』に嫌悪感を持ちながらも、特別になりたいと躍起になる姿を俯瞰して満たされてきたこと。
(女ってバカだなって思うと気が楽になる)
好みの相手なら基本的には誰だって良かった。
稀に惹かれる相手に出会うと、やはり男だ。
一等優しく触れる。こんなバカげた自分が終わってはくれないかと……やはりどこかで期待していたのかもしれない。
けれどそんなふうに大切に扱うと、ほぼ確実に出てくる言葉。
『私のこと好き?』
『好きって言ってくれないの?』
それがまるで呪いの言葉のように。
いつも、気持ちを急激に冷やしていく。