いない歴=年齢。冴えない私にイケメン彼氏ができました
隼人に言いながら、本当に?と自分に問いかけた。女ってなんだろう。
自分を縛りつける嫌な思い出の中心で、手のひらで転がして思い通りになれば心の底で嘲笑って気分を良くしてくれるもの。
(でも、ひとりになるのは嫌なんだ……夜って特にバカなことばっかり考えるだろ)
その"夜"に、より深く触れ合える相手は、隼人たち気の許せる友人ではなくて。肌を合わせ快感をあたえてくれる女たちだった。
だから嫌いじゃないと、好きだと思い込んでいたというのか。
「……え、嫌いなの? 俺、女が嫌いだった? マジで?」
自らを指差して眉をハの字に下げながら、唇の端を僅かに上げて隼人に聞き返した。なんとも弱々しい声で、聞き取った耳の機能を疑いたくなる。
隼人は、信じられないとでもいうように、ゆっくりと頭を振った。
「自覚ないのこえーって。お前の言ってる好きな子って、女を道具扱いしてたお前が、そう出来なくなった相手ってことか」
へえ……、と。 髪を掻き上げ目を細めて、坪井は普段はバカげた態度を取るばかりの隼人をまじまじと眺めた。
(物は言いようだな、道具ね……確かに、女ってバカだなって見下して精神保ってたんなら、道具だな)
女に対してずっと嫌悪感を持っていたのだから、嫌いなんだとろ、と。そう言われれば、その通りじゃないか。
なぜ思い至らなかったのか、その方が不思議な気さえしてきた。
触れて、欲情して、快楽に身が包まれて。けれど欲が果ててしまえば例外なく押し寄せる吐き気は"それ"が原因だったのだ。
辻褄が合う。見下していることも、傷つけて平気だったことも、嘲笑うことも何もかも。
あの頃からずっと、女という生き物が嫌いだったのだ。
目元に手を押し付けて、思わず漏れ出たのは小さな笑い声だ。
「はは……、お前は単純でバカだけど、そーゆう奴だったな。だから10年以上も付き合い続いてんのかな」
「な、なんだよ急に……そりゃ、俺もお前が1番付き合い長い連れになってきたけど!」