いない歴=年齢。冴えない私にイケメン彼氏ができました
マイナス思考にもほどがあると思う。
けれど、こうして坪井に何度も励ましてもらっても卑屈な気持ちが消えないくらいに長く自分以外の社内の……全ての人が、真衣香のことを陰でバカにしているのだと、考えていた。
考えれば考えるほどに下を向いて、仕事をした。
実際聞こえてきた声は、遠回しにそう言っていた声だったのだし。
きっと真衣香に限らずとも人間は自信がなければ、ほんの一部の声だとしても。
それが全てになって弱い心を支配してしまうものなんじゃないだろうか。
持とうと努力する自信を握りつぶすように……だ。
だから闘う勇気や抜け出す努力の方法、全部放棄して聞こえないふりをして。
真衣香は総務の仕事をこなしていた。
『このご時世、こんな理由で仕事を手放すなんて』
きっと世間一般の声はそれで間違いないだろう。真衣香自信も思ってきたからだ。
そんな生活は真衣香の持って生まれた性格にも影響を与えたように思う。
(社会人になったら、もっと自然に自分に自信が持てたりしないかって漠然と思ってたんだよね)
仕事をこなし日々を生き、追われる中で。
大人になっていけるんじゃないかと。
そうすれば自然と、人前で話すのが苦手だなんて子供みたいな苦手意識も消えて。
優里や、まわりの女の子たちみたいにキラキラと綺麗に輝いて。
素敵な彼氏ができて、それなりの女になれるんじゃないかって。
(ほんと、冴えない上に浅はか)