いない歴=年齢。冴えない私にイケメン彼氏ができました
優里の予想通り、相手が真衣香でなかったなら別れていたんだろうなと思う。
それどころかタイミングが違えば、真衣香とでさえ、自分がどんな行動をとっていたかは正直わからない。
けれど、今は。
「普通にあるけど。別に青木と直接的に関わる機会があるわけでもないし」
肩をすくめながら答えると、優里は口元に拳を押し付けながら気に食わないとばかりに眉を寄せた。
「その考えがそもそもどうかと思うわ。この状況知った真衣香が何を考えるかは予想しないの?」
優里の声が一層刺々しくなった。
「あいつが?」
「自分の彼氏の記憶に延々と残ってるいわくつきの女が、ずっと近くで付き纏ってるような気がするの気が狂うわ、私ならね」
「……あー、なるほど、そうかもね」
嫉妬にはなかなか縁がなかったが、今ならば少しは想像できる。八木のことを思い浮かべたなら。
「だから会って、白黒つけてこいってこと? その感じじゃ、青木が俺にまだ気があるみたいな言い方に聞こえちゃうけど、いいの?」
坪井は少し斜めに顔を傾けて、煽るように優里を見上げた。
しかし優里は特に顔色を変えずに答える。
「どう考えててもいいよ。別に会って話せばわかることなんだしさ、もしそうだったなら今度こそ大事にしてあげればいいじゃん。坪井くんだって過去帳消しにできるでしょって、言ってるのさっきから」
優里の言葉をどう解釈しても、今のところ芹那と坪井をくっつけたい雰囲気しか感じ取れない。
いくら親友が心配だといえ、ここまで口出しするものなのだろうか?
互いにもう24歳、いい大人だ。
「大切にって、俺は立花以外にそうする気はないよ」
呆れた声で返すと、何やら気に入らなかったようで優里が大きな声を出した。
「てか、そもそもさぁ、散々泣かせやがって。あんたに真衣香を幸せにできんのかなって、思うわけ、私は」