これは恋ですか。
そんな俺たちは、中学から私立の光英学院に入学した。
将来、久我家を背負う為の学力、人脈を持つ為に最適な学校だった。


そこで俺たちは出会ってしまった。


知力。体力。財力。家柄。体型。おまけに顔。何もかも、パーフェクトな男。

ミスターパーフェクト。
男の名は、一条拓人。

「君たちは、最高のパートナーだね」

一条は、俺たちにそう言った。

「威、最高の弟を持ったな。
大和、最高の兄を持ったな。

俺は羨ましいよ。
生まれた瞬間から、唯一無二の絶対的存在がいる君たちが」

一条の言葉は、俺の心を射った。

最高の兄、最高の弟。どちらか片方だけの賛辞ではなく、二人を認め、褒めてくれた。
しかも、俺たちの存在を、ミスターパーフェクトが、羨ましいと。

俺だけじゃない。
大和も初めて俺以外の人間に興味を持ち、一条には心を開いた。
一条も、大和を理解してくれて、俺一人で面倒見きれない時は、フォローしてくれた。

一条のおかげで、中学から大学まで、大和は伸び伸びと、思う存分勉強ができた。


でも一条は、とんでもない優等生の裏では、ヤクザと交流があったりする黒い顔を持ってた。
そんな二面性を知ってるのは、同級生では俺たちだけ。
酒も女も、実は一条に教わった。



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