婚約破棄するはずが冷徹御曹司から溺愛宣言されました
 こっそり口元をゆるめて機嫌よくなっていたところではたと気づく。

「もしかして、新さんって人にプレゼントをするのが好きな人ですか?」

「は?」

 突然なにを言っているのかというような目をされる。

「だって、これまでにたくさんの物をいただいていますよね。それともあれってお義父さまやお義母さまが? もしくは秘書の方が選んでくださったとか?」

「心外だな。俺が選んで、俺の意思で贈っているに決まっているだろう」

 本当のところはどうなのだろうとずっと気になっていたから、新さんからのプレゼントだと知れて心が浮き立つ。

「それならやっぱり人へプレゼントをして、相手が喜ぶ顔を見るのが好きなんじゃないですか?」

「喜ぶ顔が見たいという心理は当たっている。でもそれは茉莉子にだけだ」

「私だけ?」

「俺が買ったものを身につけている姿を見るのは、気分がいいからな」

 どう受け止めていいのか困る言い方だ。

 意外と独占欲が強いのかな。それとも私をペットかなにかと勘違いしていて、自分の所有物だと思っている?
< 38 / 166 >

この作品をシェア

pagetop