冷酷王子は子リス姫を愛でる
泣き出すまで飽きずに見ていた我が子をメイドとジョアンに託し、俺は父の元へ。



大事な話とはなんだ?



またどこかへ行けと言われるのではないだろうか…。



今生まれたばかりの息子と離れるのは耐えがたいのだが。



「陛下、失礼いたします」

「座ってくれ」




父が座るソファーの向かいに座る。



メイドがお茶を出し、一礼して部屋から出て行った。



「アンドリュー、お前に国を任せる」

「えっ?」

「私はもう、引退する」

「何を急に…」

「急ではない。数々の無理難題をお前に任せてきた。私ではできなかったかもしれないことも、お前はやってのける。私の跡を継ぐのは、アンドリューしかいないとも思っている」



急な話に、頭がついていかない。



俺が国王になるのか…?



まだまだ先だと思っていたのに。



「孫が生まれ、やっと決心がついた。この国を、この大陸を…この世界を、お前に任せる。これは国王として最後の命令だ」

「…………仰せのままに」

「細かいことはこれから話し合おう。私もちゃんと父になりたいのだ。アンドリュー、私はお前をちゃんと導くことができただろうか」

「それはこれから見守っていてもらえればわかりますよ、父上」



俺は、国王になる。



< 395 / 440 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop