懐妊初夜~一途な社長は求愛の手を緩めない~

 片方の頬に手を添えてこちらを向かせると、羞恥ゆえか顔を真っ赤にして目を潤ませていた。

 初めて女としての宮内の顔を見てしまった気がして、急激に浮上した男としての自分を押し殺し、さっきの発言を確かめる。

「子どもが欲しいのは事実だな?」
「あ……う……ええと……」
「宮内。正直に」
「じ……事実、です……」

 ……よかった。

 本当に冗談だったなら、俺はこの気持ちをどこへやればいいのかしこたま悩むところだった。
 とりあえず撤回されなかったことに安堵し、会話を繋ぎながら、再び自分の返答を考える。

「そうか。お前は〝子種を求めている〟と……」
「ううっ……!」
「恋人がいる気配はないなと思ってはいたが……」

 宮内は同じ年頃の女性と比べても綺麗な顔立ちをしているので、浮いた話がないわけではないんだろうなと思っていた。
 実際に社内でも評判なことは光太郎から聞かされていたし、うちの会社に出入りをしていて宮内に気がある男も何人か知っている。

 けれど特定の男がいるという感じはしなかった。
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