懐妊初夜~一途な社長は求愛の手を緩めない~
あれだけ真っ直ぐに「子どもが欲しいです!」と言っておいて今さらなんなんだ。「なんちゃって!」と誤魔化そうとしたり、幼馴染がどうのこうの、見ず知らずの人がどうのこうの……と言い出したり。
(……ああ、そうか。恥ずかしいのか)
そりゃそうだよな。言われた俺がこんだけのインパクトを受けてるんだから、宮内だって相当恥ずかしいよな……。
さっきからごにょごにょと何か言い訳をしているのは、全部照れ隠しだと察しがついた。
宮内は、いつからかは知らないがもともと俺のことが好きで、今日の〝ご褒美〟に乗ってきた。思い切って「子どもが欲しいです!」と打ち明けてきたものの、恥ずかしさに耐え切れなくなってこんな回りくどいことを言っているんだ。いつもは何を言うにしてもきっぱりとしているのに……。
そう思うと宮内がなおさら可愛く見えた。
「いいだろう」
俺もやっと自分の気持ちに気づけたんだ。……というか、女性にここまで言わせておいて、返事を濁すのも渋るのも男らしくないだろう。
勇気を振り絞ってくれた宮内に対して俺ができることは、同じだけの真心をもって今夜を最高の夜にすること。