見守り愛 〜ビタースイートな副社長と一目惚れの恋を成就したい〜*おまけ終了*
(私とは性格が違う)


自分と比較して、当たり前じゃない…と納得する。

冬キャンプの時に、副社長は私のことを「放っておけない」とは言ったけれど、それが彼の好みに当てはまっている…と言った訳ではない。


むしろ、彼の手を取ってばかりで全くかけ離れた存在。
多少は我慢強いところもあるけれど、すぐに弱音を吐きそうにもなる。


(吐いたことはないけど、前向きとは言い難いかな…)


ショボくれた気持ちのまま剥いてもらった蟹の身に手を伸ばした。

口の中に入れると蟹の甘さや風味が広がり、確かに絶品の味がするけれど__。


(何だろ。苦い……)


胸の奥が苦しい…と味わいながら思う。

その後もなんとか表面的には笑顔で過ごしていたけれど、胸の痛みはずっと続いて、なかなか消えてくれなくて、困った……。



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