見守り愛 〜ビタースイートな副社長と一目惚れの恋を成就したい〜＊おまけ終了＊

（いいや。一人で行って、何とか頑張って下ろしてみよう）


車体に傷が付いても所詮オフィスの車だから許してもらえる…と安易に考えてその場を離れた。

一度自分が泊まる予定のコテージに立ち寄ってキーを取り、片道十分程度の場所にある駐車場に向けて歩きだす。


駐車場への道程には外灯が点々…とあるだけ。
あとは夜空に光る星の光だけが頼りの様な感じだ。



（やっぱり誰かと来るべきだったかな…）


薄気味悪い、プラスどうにも寒い。


ブルッと身を震わせながら、川沿いの遊歩道を進んでいた。

出来るだけ早く…と自分では思って歩いているけれど、寒さのせいなのか、思うように足が前に進んでいかない。


ハァハァ…と吐く息が異様に白い。
それに、やたらと喉がカラカラ。


それでも歩くスピードを落とす方が怖くて、必死で前だけを見て進んでいた。

黙々と歩いて、もうすぐ駐車場に着く…と安堵した頃、背後から同じように歩いてくる足音に気づいてゾッとした。