見守り愛 〜ビタースイートな副社長と一目惚れの恋を成就したい〜*おまけ終了*
(えっ!?)


さっと振り返って背後を確認するけれど、誰の姿も見えない。
気のせい?…とまた前を見直して歩み出すけれど、やっぱりヒタヒタ…と足音が重なる。



(やだっ)


誰か付いてきてる?
人…?それとも獣…!?


(クマとかこの辺いないよね。鹿とか、ひょっとしてイノシシとか?)


幽霊だったら足音はしないはず。
それに、自分には霊感なんてサッパリない。



(やだ…っ!やだやだやだ…っ!!)


怖い…と改めて恐怖を覚えて小走りになった。

こんな事なら誰でもいいから声をかけて、一緒に来てもらえば良かった。
変に遠慮しないで、一言お願いすれば良かっただけなのに。

もしも、こんな暗い場所で何かあったらどうすればいいの!?
助けを求めようにも誰もいないし、そもそも誰に助けを求めればいい!?

神さま!?
助けて!!怖いよぉー!!


ドクドク…と心臓が脈打つ。
早く走って車に到着しないと…と焦れば焦るほど、足がもつれそうになって__。



「おいっ!」

「ひぃぃぃぃー!」


声を張り上げ振り返った途端、カクンと膝の力が抜けてしまう。
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