見守り愛 〜ビタースイートな副社長と一目惚れの恋を成就したい〜*おまけ終了*
下り坂だし、遊歩道はレンガ張りでデコボコしているから…と声をかけた理由を語る。
その言葉は嘘ではないように聞こえる。
だって、心配そうに眉尻が下がって、窺うような眼差しで私の方を見ているから。
「一体、何処へ行こうとしてたんだ?」
手を取り、掌に付いた泥を払い落としながら再び質問される。私は泥を落とす彼の指先を眺めたまま、ぼんやりと、「車…」…と答えた。
「クーラーボックスを一つ下ろし忘れているのに気がついて、乾杯が始まる前に取りに行こうと思っただけなんです……」
ぐすっと鼻を啜って項垂れる。
誰かに相談するのも申し訳なく、一人で何とかやろうと思っていた。
「アホか。そういうことは誰かに言って、手伝って貰えばいいだろう」
当然のように呆れて言うと手を握り、立てるか?と問う。
その指先の温度を感じながら一応は頷く。
打ち付けた膝小僧は痛いけれど、立ち上がるくらいはどうにか出来るだろうと思い、ぐっと足底に力を入れようとしたのだが……。
カクカク…と膝が震えだしてまともに力が入らない。
腰もまだ痺れたように力が入らず、立ち上がろうとしても全くダメな状態で。
その言葉は嘘ではないように聞こえる。
だって、心配そうに眉尻が下がって、窺うような眼差しで私の方を見ているから。
「一体、何処へ行こうとしてたんだ?」
手を取り、掌に付いた泥を払い落としながら再び質問される。私は泥を落とす彼の指先を眺めたまま、ぼんやりと、「車…」…と答えた。
「クーラーボックスを一つ下ろし忘れているのに気がついて、乾杯が始まる前に取りに行こうと思っただけなんです……」
ぐすっと鼻を啜って項垂れる。
誰かに相談するのも申し訳なく、一人で何とかやろうと思っていた。
「アホか。そういうことは誰かに言って、手伝って貰えばいいだろう」
当然のように呆れて言うと手を握り、立てるか?と問う。
その指先の温度を感じながら一応は頷く。
打ち付けた膝小僧は痛いけれど、立ち上がるくらいはどうにか出来るだろうと思い、ぐっと足底に力を入れようとしたのだが……。
カクカク…と膝が震えだしてまともに力が入らない。
腰もまだ痺れたように力が入らず、立ち上がろうとしても全くダメな状態で。