見守り愛 〜ビタースイートな副社長と一目惚れの恋を成就したい〜*おまけ終了*
驚いたように私と相手を見比べ、なんだ…という感じで先輩は声を発した。


「もう顔見知りの仲か」


つまんない…と漏らす一言が聞こえ、ハッと我に戻った。


「あ、明けまして、おめでとうございます!」


さっきと同じように頭を下げたままで冷や汗をかく。
どうして彼が此処に?いや、どうして…と思われるのは私の方か?


「ああ、おめでとう」


ドサッと直ぐに向きを変えて座り直したらしい。
頭を下げているうちに彼が座った物音が聞こえ、ちらっと目線だけを前に向けた。


「愛想がないな、千之(かずゆき)は」


まあ気にせずにこっちに座って…と手招きする社長。
オドオドしながらも私は足を前に進ませ、ゆっくりと社長と彼の間にある一人掛けのソファに腰を下ろした。



「お茶でも淹れてくるわ」

「先輩!」


クルッと向きを変えて先輩を呼び止める。
こういう状況で置いていかないで…と願う気持ちを前面に押し出しながら、手土産を見せて渡した。


「すみません。少ないですけど…」

「あら、いいのよ。ありがとう」


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