群青色の空
「俺は、本当に斎藤さんが好き。
……斎藤さんは、どう思ってるの」
「……嫌い」
「……え」
「……嫌い。大っ嫌い。
最初に屋上にずかずか入ってきた時から、嫌いだった。
人の気持ちも考えないでいる人は、大っ嫌い。
……わたしとあんたは、違うから。住む世界が。
だからもう離して!」
気が付いた時には走っていた。
廊下を歩いていた先生に注意されたのも無視して全力で走り続け、教室に飛び込んだ。
自分の席で本を広げてみたけれど、上手く文字が追えない。
読んでも読んでも内容が全く分からないし、目の前がぼんやりとしている。
嫌いでもない人に嫌いと言うだけで、こんなにも心が痛いものなのか。
でも、きっとこれが正しいことだと思う。
わたしは誰かに迷惑をかけるような人付き合いをするくらいなら、誰にも深く関わらないでいたい。